感染症|愛知県豊田市の小児科|永覚Kidsクリニック|予防接種・乳幼児健診

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感染症

感染症|愛知県豊田市の小児科|永覚Kidsクリニック|予防接種・乳幼児健診

ワクチンで予防できる感染症

マスクをしている子供

5種混合ワクチン

百日せき(Pertussis/Whooping Cough)

どんな病気?

赤ちゃんがかかると重症化しやすく、特に生後6か月未満の乳児では命に関わることもあります。ワクチンを受けていない人や、免疫が弱くなった大人が感染源となることがあります。ワクチンの効果は4~12年程度のため、6歳頃に追加接種(3種混合ワクチン)を受けることがWHOからも推奨されています。

原因となる細菌

百日せき菌という細菌が、せきやくしゃみの飛沫(しぶき)でうつります。

どんな症状が出るの?

最初は風邪のような軽い咳から始まり、徐々に「ヒュー」と笛のような音を伴う激しいせきが長期間続きます。赤ちゃんでは、特徴的なせきが出ず、急に呼吸が止まること(無呼吸発作)があります。

治療と予防は?

早期に抗生物質(マクロライド系)を使います。ワクチン接種が一番効果的な予防方法です。

ジフテリア(Diphtheria)

どんな病気?

日本ではワクチンのおかげでほとんど患者はいませんが、海外では今でも流行することがあります。

原因となる細菌

ジフテリア菌が出す毒素が原因です。

どんな症状が出るの?

のどに灰色の膜ができて息ができなくなることがあります。重症だと心臓や神経に影響が出て命に関わります。

治療と予防は?

抗生物質と、毒素を消す抗毒素の血清が使われます。発症すると重症化しやすいため、ワクチン接種が大切です。

破傷風(テタヌス)

どんな病気?

破傷風菌は土の中にいる菌で、土や泥で汚れた傷口から菌のタネが入り込み、体の中で増えて毒素を出します。人から人にはうつりませんが、小さなケガでも注意が必要です。

原因となる細菌

破傷風菌がつくる毒素が原因で、筋肉のけいれんを起こします。

どんな症状が出るの?

口が開かなくなったり、体がけいれんして動けなくなったりします。重症だと呼吸ができなくなります。

治療と予防は?

抗生物質、けいれんを抑える薬、呼吸のサポート、破傷風免疫グロブリンを使います。ワクチン接種が最も重要です。

ポリオ(Polio/急性灰白髄炎)

どんな病気?

日本では自然に感染した患者は1980年以降いませんが、海外ではまだ発生しています。

原因となる病原体

ポリオウイルス(腸内ウイルスの一種)で、口から感染します。

どんな症状が出るの?

多くの人は軽い風邪の症状だけですが、一部の人は手足に力が入らない「まひ」が出て、後遺症が残ることがあります。

治療と予防は?

特別な治療法はなく、症状に応じた対症療法が行われます。予防にはワクチンが必要です。

ヒブ(Hib/インフルエンザ菌b型)

どんな病気?

ヒブ感染症は5歳未満の子どもがかかると重症化しやすい細菌感染症です。特に細菌性髄膜炎や喉頭蓋炎(のどが急に腫れて呼吸が苦しくなる病気)は命に関わる危険があります。「インフルエンザ菌」という名前ですが、インフルエンザウイルス(冬に流行するインフルエンザの原因)とはまったく別の病原体です。

原因となる細菌

インフルエンザ菌b型が原因で起きます。この細菌は健康な人の鼻やのどにもいて、咳やくしゃみなどを通して感染します。

どんな症状が出るの?

軽いものでは中耳炎がありますが、肺炎や敗血症(細菌が血液中に入り全身に広がる病気)を起こし、入院治療が必要になることもあります。特に髄膜炎になると、高熱、ぐったりする、けいれんが起こるなど重い症状が出ます。また、喉頭蓋炎では急に息が苦しくなり、呼吸ができなくなる危険があります。

治療と予防は?

抗生物質で治療しますが、特に髄膜炎や喉頭蓋炎では早期診断と緊急の治療が必要です。そのため、ワクチンで予防することが最も効果的で、安全な方法です。

肺炎球菌ワクチン

肺炎球菌

どんな病気?

肺炎球菌は赤ちゃんや小さなお子さん、高齢者に重い病気を起こす細菌です。特に乳幼児では、脳や脊髄(せきずい)を包む膜に炎症が起きる「細菌性髄膜炎」を起こすと命にかかわることがあり、回復しても後遺症が残ることもあります。ほかにも肺炎、中耳炎、副鼻腔炎など比較的よく見られる病気を引き起こしますが、これらも重症化することがあります。

原因となる細菌

肺炎球菌という細菌が原因です。健康な人の鼻やのどにもよくいる細菌で、せきやくしゃみで広がります。

どんな症状が出るの?

「髄膜炎(ずいまくえん)」になると、高い熱、頭痛、ぼーっとする、けいれんなどが急に出てきます。
「肺炎」では、高熱や激しい咳、息苦しさ、元気がなくなる、呼吸が速くなるなどが見られます。
「中耳炎」では、耳が痛くなったり、不機嫌になったり、熱が出たりします。

治療と予防は?

治療には抗生物質を使いますが、抗生物質が効きにくい肺炎球菌が増えており、治療に苦労することもあります。そのため、ワクチン接種での予防が何より重要です。

B型肝炎ワクチン

B型肝炎

どんな病気?

ウイルスにより肝臓に炎症が起きる病気です。感染してもすぐには症状が出ないことが多く、気づかないまま感染が広がることもあります。赤ちゃんへの主な感染経路は出産のときの母子感染で、感染すると、慢性肝炎になり、数十年後に肝硬変(かんこうへん)や肝臓がんの原因になることがあります。

原因となるウイルス

B型肝炎ウイルスが感染している人の血液や体液を介してうつります。

どんな症状が出るの?

多くの場合、初めは症状がありませんが、症状が出ると発熱、体のだるさ、吐き気、黄疸(肌や目の白い部分が黄色くなる)などの急性肝炎症状が現れます。乳児期に感染すると症状が出ないまま慢性化し、将来的に深刻な肝臓病につながることがあります。

治療と予防は?

慢性化するとウイルスを抑える薬で治療しますが、完全に治すのは難しいため、赤ちゃんのときからワクチン接種で感染を予防することが大切です。日本ではすべての赤ちゃんが生後すぐからB型肝炎ワクチンを接種しています(状況によってはHBIGという免疫グロブリンも併用します)。

ロタウイルスワクチン

ロタウイルス

どんな病気?

ロタウイルスは赤ちゃんや小さな子どもに多い胃腸炎(嘔吐・下痢)の原因になるウイルスで、冬から春にかけてよく流行します。非常に感染力が強く、保育園や家庭などで簡単に広がります。多くの子どもが5歳までに一度はかかると言われ、特に初めて感染したときは症状が重くなりやすく、強い脱水症状を起こして入院が必要になることも少なくありません。

原因となるウイルス

ロタウイルスというウイルスが原因です。感染した人の便や吐いたものに含まれ、口に入ることで感染します(経口感染)。

どんな症状が出るの?

突然の激しい嘔吐で始まり、続いて水のような下痢が何回も続きます。発熱を伴うこともあり、数日間症状が続きます。重症化すると、脱水症状(ぐったりする、尿が少なくなる、唇が乾く)が起き、点滴治療や入院が必要になることがあります。

治療と予防は?

ロタウイルスに効く特効薬はないため、水分補給や吐き気止め、整腸剤など症状を和らげる治療が中心です。ワクチン接種による予防が最も有効で、生後2か月から早めに接種を始めることが重症化予防につながります。

BCG(ビーシージー)

結核

どんな病気?

結核は結核菌という細菌が肺などに感染する病気で、日本では今でも年間1万人以上が発症しています。特に赤ちゃんがかかると、肺の結核だけでなく、菌が脳を包む膜に広がる「結核性髄膜炎」や、全身に広がる「粟粒(ぞくりゅう)結核」という重症型になることがあり、これらは命に関わる大変危険な状態になります。

原因となる細菌

結核菌が原因で、感染している人がせきをしたときなどに出る菌を吸い込んで感染します。インフルエンザや風邪と違い、同じ部屋にいるだけでも感染することがある「空気感染」の病気です。

どんな症状が出るの?

初めは咳が続く、微熱が出る、体重が増えない、元気がなくなるなどの症状です。赤ちゃんでは急激に重症化し、髄膜炎では高熱、意識がもうろうとする、けいれんなどが見られます。粟粒結核では肺や全身に菌が広がり、呼吸困難など重い症状を起こします。

治療と予防は?

結核の治療には、複数の抗結核薬を半年以上飲む必要があります。赤ちゃんの重症結核を防ぐには、早期のBCGワクチン接種が最も効果的です。日本では生後5〜8か月の赤ちゃんに接種します。接種後は赤くなったり膿(うみ)が出たりしますが、自然に治りますので心配ありません。ただし、すでに結核菌に感染しているお子さんにBCGワクチンを接種すると、通常よりも早く、強い反応(腫れ、赤み、膿が大きく広がる)が見られることがあります。そのような場合は、接種を受けた医療機関にご連絡ください。

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