子どもがよくかかる病気について
かぜ症候群
小児科にかかるうち最も多い病気がかぜです。
子どもが一番多くかかる病気がかぜと言われております。小児科にかかる患者さんの8割はかぜともいわれております。
原因は、細菌やウィルスなどの病原微生物の感染であり、かぜの8割はウィルスによるものです。
代表的なものとして、インフルエンザウィルスやパラインフルエンザウィルス、アデノウィルス、
コクサッキーウィルス、ライノウィルスなどで、かぜ症状を引き起こすウィルスは、細分化すると100以上にものぼります。
このウィルスは、飛沫感染といい、咳やくしゃみで唾液が飛んだ際に、人から人へと感染します。
ウィルスに効く薬は、一般的にはありません。つまりかぜに特効薬はないということです。
重要なことは、安静と休養をするよう心がけて頂き、人間の身体の自然治癒力を損なわないようにしましょう。
インフルエンザ
全身症状が強いのが特徴、しっかりとした予防接種をオススメします。
高熱、全身倦怠感、筋肉痛、関節痛などの全身症状が強く出るのが特徴で、重症化(脳症、肺炎、心筋炎など)することもあります。
発病後48時間以内に抗インフルエンザ薬を開始しますと、症状の軽減と罹病期間の短縮が期待できます。
ただし、インフルエンザの検査は発熱後半日以上経過しないと正しく判定できませんので、
発熱に気づかれても余裕のある病状でしたら少し様子を見られてから診察を受けるのがいいでしょう。
突発性発疹
1歳すぎまでの赤ちゃんに多い病気です。
生後6ヶ月から1歳過ぎまでの赤ちゃんに多くみられる病気です。
特徴としては、高熱3,4日間続き、熱が下がった後に顔や体に赤い発疹がでてきます。
発疹は、約3日ほどで自然に消えます。ゆるい便になったり、ひきつけを起こしたりすることもあります。
また、大泉門が膨れ上がったり、機嫌が悪くなったりすることもあります。
はしか(麻疹)
1歳過ぎたら必ず予防接種が必要です。
麻疹ウィルスが鼻やのどから進入し、約10~12日経過後に発病します。
最初の3~4日頃は、高熱や咳、目やに、鼻汁などの症状が出始め、発疹出現の頃に口内に白い斑点が出てきます。
一旦解熱して、半日ほどで再び高熱となり(二峰性発熱)、発疹が出現してきます。数日間は高熱状態が続きます。
赤い発疹はしだいに暗褐色の色素沈着を残し、1週間ほどで消えていきます。
熱が下がって3日ほどしたら通常の生活に戻して頂いて問題ないでしょう。
はしか(麻疹)は、強い感染力を持っており、しかも脳炎を起こしやすく重い病気です。
1歳を過ぎたら早期の予防接種をお勧めします。
風疹(三日はしか)
妊娠中のママが特に注意が必要です。
風疹は、ウィルスが鼻やのどから進入し、約2~3週間経過後に発病します。
赤くて小さな発疹が全身に出てきます。おおよそ3日ほどでなくなってきます。
熱はあまり上がらない子から3日くらい高熱になる子まで色々な子がいます。首のリンパ節が腫れてくるのが特徴です。発疹が消失すれば、通常の生活に戻して頂いて問題ないです。
また妊娠して初期段階の妊婦さんが、風疹ウィルスに感染するとお腹にいる胎児がウィルスに感染し、白内障や心疾患、難聴、精神運動発達遅滞などの先天性風疹症候群となると言われており、厳重な注意が必要です。